学外活動(2015-2022)





2022年4月9日 第9回 Next Generation IO Seminar

岡山大学富樫庸介先生のご推薦で、第9回Next Generation IO Seminar(東京駅)にて発表に機会を頂きました。肺癌内科的治療に従事されている40歳以下の若手新進気鋭の先生のみでオーガナイザーが構成された、次世代リーダー養成講座の様相でした。Webでログインしているお医者さんも30名ほどしかおりません。ブリストルマイヤーズスクイブさんと小野薬品工業株式会社さんがサポートされ、東京駅のWeb会議室で20名以上のスタッフで配信していることから、元は取れているのだろうか心配しました。事前の依頼ではコアな基礎の話でとのことでしたが、実際にWeb聴講されている若手の先生方は直面している臨床的な事象に直結した話を期待されていた方も多く、もっと打ち合わせが必要だと感じました。タクシーは東京駅周辺をグルグル回って10分遅れ到着した挙げ句、PCがWi-Fiに繫がらない事態となり、二転三転してようやく発表の時間までには準備完了に漕ぎ着けました。みなさまお世話になりました。

 


2021年10月18日 第7回がん免疫道場

埼玉医療センターの各務博先生のお取り計らいで、第7回がん免疫道場(大宮)にて60分の講演をする機会を頂きました。4月のノバルティスファーマさん主催のCAR-T細胞のセミナーをご視聴いただき、その話を詳細に、とのことでしたので、なんともわらしべ長者的な講演会シリーズでしょうか。それよりも全国区で肺癌免疫療法といえば各務先生、といわれる先生からのご依頼で、私で良いのですか?という感じです。前回の道場は、国立がんセンターの北野師範ですから、エキスパートからエキスパートの意見を抽出する各務先生肝煎りの会だと想像します。各務先生の最近のブーム「抗PD-1抗体はCD8T細胞、抗CTLA-4抗体はCD4T細胞」にどう答えを出せるか、想像していただける要素を交えながら、私共のイメージングの研究を紹介させて戴きました。昨年に引き続き、小野薬品工業株式会社の大源寺さんもきめ細やかな配慮を有り難うございました。


2021年10月11日 m3.com配信用ビデオ撮影

MSD株式会社さんのお取り計らいで、免疫チェックポイント阻害療法に関する、臨床の先生に向けてのビデオを作成することとなりました。今回で3回目となりましたが、依頼されたトピックは『PD-L2の分子メカニズム』です。先日の慶應義塾大学竹原朋宏先生の学位論文の紹介です。私も実感はありませんでしたが、なにやら最近PD-L2を高発現している癌も注目されているらしく、なぜPD-L1だけじゃ駄目なの?に答えを出すのが目的のようです。無意識のうちに、少し先を行った論文になっていて良かったです。ビデオ撮影はスタッフの方が多くて、もう分けなくて仕方ありません。せめて噛まない一発取りを目指して、早く切り上げるよう努力するのが私ができる責務だと思います。この他にスタジオのカメラマンや進行役の方が何人かいるのですから。女優が勘違いするのが良く分かります。


2021年10月8日 第30回京都T細胞カンファランス

これまた昨年コロナ禍で中止となりましたKTCCが今年はWebで帰ってきました。本来は、京都大学河本宏先生の主催にて、国際KTCCにナル運びでしたが、世界的事情を加味して、今回は中止となりました。本来ですと、新学術領域ネオ・セルフも合同国際学会として開催を予定しておりましたが、大変残念です。とはいえ、コロナ禍ですからいたしかたありません。国内学会となった今回は、北里大学の岩渕和也先生がマネージメント頂き、非常に綿密なzoom開催のKTCCを遂行して頂きました。参加する身でしたが、とても有意義なディスカッションでいつもながら勉強させて頂きました。世話人の河本先生曰わく、未発表データを日本語でディープにディスカッションする、の重要性を感じます。年の順番でしょうか、来年からは私も世話人会の1人として、運営の立ち場に回れとのご指示頂きましたので、非力ながら頑張らせて頂きます。


2021年8月21日 免疫ふしぎ未来2021onWeb

昨年はコロナ禍で中止になった免疫ふしぎ未来が、今年度はon Webとして帰ってきました。元々2020年はオリンピック開催でお台場の日本科学未来館が使用できないという理由から、1年空けよう、という主旨でしたが、思わぬコロナ禍で必然的に延期なったわけです。で、今年も現地開催が無理で、実行委員長の東京理科大学伊川先生と日本免疫学会コミュニケーション委員長の東京理科大学久保先生の試行錯誤の末、免疫学会で使ったアグリスマイルのシステムを流用して開催しようという運びとなりました。広報の筑波大学田原先生のご努力でLINEからTweitterからFacebookからYouTubeから、あらゆるSNSを駆使して宣伝活動を展開していただけたお陰で、当日も多くの来場者にログインして頂き、楽しく会が開けました。コロナ禍で、さらに免疫学の社会的ニーズは増えていますので、多くの方々に、この複雑な機能系を理解して頂きたいです。


2021年7月1日 第25回日本がん免疫学会総会第25回日本がん免疫学会総会(和歌山)にて、初日のシンポジウム1「T細胞療法の最前線」にてCAR-T細胞の1分子イメージングの話をさせて戴きました。特別企画の裏シンポジウムでしたので、それ程聴衆はいらっしゃりませんでしたが、その分、CAR-T細胞療法のエキスパートの先生方がぞろりとお集まりになっており、ディスカッションも相当ディープに進んだように思います。お声がけ戴きました長崎大学池田裕明先生、山口大学玉田耕治先生、有り難うございます。和歌山は初めての地でしたが、雨が降っていたこともあり、シュロや椰子がそこかしこで繁殖する熱帯の趣を持っていました、ガーデナーならではのちょっとした喜びです。また、会長の山上裕機先生が、そこかしこのシンポジウムに出ては演者をカメラに収め、その場で写真をメールで演者に送っているのを拝見し、こんな会長見たことないと驚きました、しかも外科学会の重鎮の先生自らです。帰りのタクシーの運転手さんが、山上先生が会長で学会を開かれているのを把握していて、駅に着くまで山上先生を絶賛する話を聞き続けました。改正恒康先生が和歌山大学は研究がやりやすいと仰っていたのが良く分かります。


2021年6月26日 第61回日本リンパ網内系学会総会

MSD株式会社さんのお取り計らいで、第61回日本リンパン網内系学会(岡山)でスポンサードシンポジウムを担当させて戴きました。60分の講演ですが、MSDさんとしては免疫チェックポイント阻害療法の分子メカニズムの話題が建て前でしょうし、リンフォーマの先生方にはCAR-T細胞の分子メカニズムの方が興味を持って戴けるでしょうし、それを60分にどう落とし込むか、考えました。MSDさん曰わく、まだ血液内科領域では、TKIに比較するとICIは全くの新参者であり、ICIの話も喜ばれるでしょうとのこと、それを信用して7:3で構成させて戴きました。まだまだコロナ禍とのことで、オンサイトで視聴いただける先生方は少ない用ですが、1年振り以上で現地でお話しできて、大変嬉しい経験でした。

さて、この学会で座長をいくつも掛け持ち、現在日本のリンフォーマの若手リーダとしてご活躍の国立がんセンター血液腫瘍科科長の伊豆津宏二先生。大学時代に駿台予備校高校生春・夏期特別コースの『箱根セミナー』でリーダーをご一緒した時以来、実に30年振りです。事前の打ち合わせから誰かの下宿に集まり、春・夏期コースの1週間も睡眠時間を削って高校生の話し相手をした、合宿したこと何回でしょうか。その頃から伊豆津先生はトップリーダーというまとめ役で、平社員の私はひょいひょい指示に従っておりました。同じリーダー仲間でした国立がんセンター健康研究センター保健社会学研究部の山本精一郎部長など、ご活躍されている同胞が多く、昔の友達が偉くなっているのを見ると嬉しく思います。


2021年4月23日 Novartis CAR-T Webセミナー

都立駒込病院腫瘍内科の下山達先生のお取り計らいで、当該セミナーにて免疫チェックポイント療法の分子メカニズムと我々の視点から考えたCAR-T細胞バイオロジーの基礎研究内容を講演させて頂きました。駒込病院では定期的にCAR-T細胞療法を月2例の頻度で施行されているようで、自前でCAR-T細胞を作成している病院以外では、とても多い症例数です。患者さんから成分採血したサンプルを米国に送り、CARを導入して品質チェック後に送り返されてくるそうです。駒込病院からは、令和3年度に後期研修の福田先生がラボメンバーとして研究活動を行ってくれましたが、その伝手も今回のご依頼も、下山先生と筑波大附属高校95回生という馴染みからです。ノバルティスさんのお話しでは1000名くらいの先生に事前登録して頂き、リアルタイムで300-400名ご視聴頂き、このあとm3で掲示されるとのことです。お手配頂きました森重健太郎様、社内講演から色々とお気遣い戴き有り難うございました。


2021年1月12日 京都大学大学院セミナー(Web)

京都大学神経・細胞薬理学渡邊直樹先生のお取り計らいにて、恐れ多くも京都大学大学院生命科学研究科先端生命学の授業にて90分英語で講義させて戴きました。1週間前に「本庶佑先生からzoomの会議IDとPWの問い合わせがありました」と伺い、1週間ずっと過緊張。PD-1の発見者の目の前でPD-1のお話しをさせて戴くという失礼、またICIの何を知りたいとお考えなのか、これまた試行錯誤して内容を纏めようとしましたが、ICIより旬なCAR-Tの話題も提供しなければならないかと、あれもこれもと纏まらないセミナーと悩みつつ本番、渡邉先生の最初のご挨拶「アクチンなど細胞骨格と免疫シナプスついて知りたいと思い、個人的な興味でお呼びしました」の一言で、コッチだったか、と焦りましたが後の祭りです。細胞形態学の話では無く、終始がん免疫のややDeepな話となり、お詫びしようにもできない状況となりました。あまり考えない方がよいです、さきがけ慢性炎症で学習した1つです、申し訳ございません。ただ、まず質疑応答で本庶先生がCD45の脱リン酸化とPD-1との違いをお聞き下さり、あわあわしていた脳みそが少し落ち着いたと同時に、どんなPoorな話にも理解を示していただける包容力に感激致しました。阪神の大ファンだというお話しも本当だったんですね。


2020年12月24日 岡山大学医学部免疫学特別講義(Web)

今年も岡山大学医学部免疫学教室の鵜殿平一郎先生からご招待戴きましたが、コロナ禍につきWebのオンデマンド講義でした。60分授業3コマ連続の特別講義ですので、60分のビデオを3個作成させて戴きました。普段の講義と同じ様な内容ですが、言葉選びがスムースな分、より短時間で沢山の内容を説明できてしまいます。恐らく学生さんはムービーを止めながら調べたり考えたり、聴講するんでしょうか。少なくとも本学のTOP30の学生さんはそうだそうで、普段の1.5倍位時間がかかると嘆いていました。視聴確認用の小テストも五択MCQ方式の設問10問を出題させて戴きました。今の学生さんは覚えることが沢山あって大変だと思います。その反動か、国家試験は平易になるような方向性で進んでいるようですね。


2020年10月10日 第82回日本血液学会学術集会MSD共催セミナー(Web)

昨年の日本血液学会のモーニングセミナーは、大型台風の上陸と重なり、モーニングセミナーのみで学会自体が閉鎖されてしまいましたので、そのリベンジで2年連続での講演となりました。対象の先生が昨年とどれだけ重なっておられるのか、血液内科の先生方はICIよりもCAR-T細胞だろうと、試行錯誤した上で、あれもこれもと小さなトピックをちりばめてご興味を持って戴こうかと思案しましたが、複雑であまり良くなかったと反省しました。ただ、最終日の土曜日の夕方、という誰が参加するんだろうという時間帯で、Webinarの参加者も100人に届きませんでしたので、取り越し苦労の気も致しました。座長をお取り計らい戴いた、名古屋大学楠本茂教授、MSDの関陽一先生、お世話になりました。


2020年8月17日 小野薬品工業オプチーボWebセミナー

小野薬品工業さんのお取り計らいで、オプチーボWebセミナーにて免疫チェックポイントの免疫抑制機構を概説させて頂きました。身辺の大学院生が国がん築地の呼内にローテートなどと話を聞いていましたが、初めて司会の大江裕一郎先生にお目に掛かり、温厚なお人柄で気配りのきいた質疑応答に大変リラックスしてお答えすることができ、感謝致します。また、慶應義塾大学消化器内科の浜本准教授のがん以外へのICI療法の応用、金沢大学消化器内科水腰准教授の有害事象の話も、普段私が経験できない貴重な情報で、大変勉強になりました。小野薬品工業日本橋本社内にWeb講演用のスタジオが完備されていたのに驚きましたが、コロナ禍で新に作ったのもでしょうか。


2020年7月1日 Trends in Cancer Immunology 座談会

2018年のワンポイントイラストに続き、中外製薬株式会社さんが臨床医の先生への広報用として作成している雑誌、Trends in Cancer Immunology Vol.3 No.1にて、西川博嘉先生が司会された「イムノチェックポイントと共刺激分子」の座談会に、北野滋久先生、茶本健司先生と共に参加させて頂きました。一番の素人ですので、大いに勉強させて頂きましたが、結構補助刺激シグナルのDeepなところまで、もう勉強しすぎてしまっている臨床の先生方に満足して頂ける内容にするには、基礎研究者側も相当論文を飲み込まないと追いついていけません。


2020年5月11日 MSD Connect Oncology On Demand Lecture がん免疫

先日3月5日のインターネット講演会の内容をより論文に近い形でまとめたオンデマンド型レクチャーになります。Immuno-Oncology DISCOVERY「免疫チェックポイント分子PD-1の分子作用機序」と題した13分の内容になります。前回トップランナー「免疫チェックポイント:ミクロの世界では何が起こっているのか」は私の研究が中心でしたが、今回はこの2年間のアップデートですので、東大生命研の岡崎拓先生のご研究がトピックでしょうか、PD-1-PD-L1結合の新しい免疫抑制機構の話になります。岡崎先生が講演してださったら良いのにと思いながら、一流のサイエンティストは流されない精神の持ち主であることにあらためて尊敬の念を抱くのでした。詳細はMSD Connectのホームページへ(2020年5月)。


2020年3月5日 MSD Oncologyインターネット講演会「がん免疫基礎」

2年前にお話しを戴いたMSD トップランナー免疫チェックポイントのアップデート版になります。この2年間で抗PD-1/PD-L1療法は肺がん治療の根幹から変えましたが、いまだにメカニズムの詳細は分かっていません。結果的に奏効すれば良いのですが、患者選択や的確なDose、併用療法などの無駄を考えますと、まだまだなのです。この間もさまざまなPD-1に関する知見が報告されてきましたので、最新の分子メカニズムを纏めさせて頂くこととしました。コロナウイルス感染によるパンデミックが起こり始めた今、先を読んだようなタイミングのWeb講演で、多くのセミナー等が中止になる中1300名の先生方にご参加戴き感謝申し上げます。ところで、見えないオーディエンスに向かってカメラの前で話すことって、非常に難しいだけでなく、違和感がたまらなく湧いて出て来るのです。


2020年1月20日 岡山大学医学部免疫学特別講義(岡山)

今年も岡山大学医学部免疫学教室の鵜殿平一郎先生からご招待戴き、60分授業3コマ連続の特別講義を致しました。昨年、標準免疫学の「TCRの認識」を書き下ろした際に、削除した分を含めてきっちりとした教科書通りの授業をしました、筈です。また、一昨年2018年の京都大学本庶佑先生のノーベル医学生理学賞受賞の反響は社会的にも、また京都大学がん免疫センターの設立を含め、まだ続いております。PD-1を含めてた免疫チェックポイントの分子メカニズムを生化学とイメージングの両側面からの解釈で説明させて頂きました。鵜殿平一郎教授、沢山のお気遣い有り難うございました。


2020年1月11日 ネオ・セルフ 第8回総括班会議(修善寺)

引き続き新学術領域ネオ・セルフ第8回総括班会議をラフォーレリゾート修善寺研修センターにて行いました。この半年間の予算執行状況と次期班会議の計画、海外とのコラボレーションの促進や国内のサイトビジットの励行などが議論されました。今回からは学術調査官として東京薬科大学の浅野謙一先生が着任されました。理研時代からの研究者仲間で、明晰な頭脳と常識的な振る舞いにすっかり頼り切りそうですが、残りの1年半をよろしくお願い申し上げます。。第3号ニュースレター出版は印刷に入っているとのことです。


2020年1月10-11日 ネオ・セルフ 第3回若手の会(第6回領域班会議・修善寺)

新学術領域ネオ・セルフの第6回領域班会議を兼ねて、第3回若手の会をラフォーレリゾート修善寺研修センターにて行いました。前回にも増して若手の先生方にご参加戴き、総勢71名での班会議でした。前回同様に若々しい発表と活発な討論が行われました。温泉というよりもスパリゾートの志向が強く、浴衣での夕食会にはなりませんでしたが、量と質はとても満足いくもので、複数種類用意されたケーキを食べ過ぎた人が続出したと聞きました。PIの先生だけの通常の班会議より事務的な雰囲気がなくなり、遙かに領域の融合がはかれる印象ですので、来年最終年度も是非開催したいと思っております。


2019年12月15日 JST-CRDSデザイン細胞医薬ワークショップ(市ヶ谷)

研究開発戦略センター(CRDS : Center for Research and Development Strategy)主催のワークショップが市ヶ谷のJST別館で開催されました。ライフサイエンス分野で日本が重点的に進めるべきテーマの提言を行う重要なワークショップです。これまで巨額の資金がつぎ込まれてきた再生医療から、より短期的で効率良く成果がでる遺伝子改変細胞=「デザイン細胞」はどうか、という議論です。ここでもCAR-T細胞療法の成功が契機になっていますし、既に欧米や中国では莫大な投資や研究費投入がなされているようです。


2019年11月26日 Scientific Exchange Meeting in 北九州(小倉)

産業医科大学第2外科田中文啓先生のお誘いにて、アストラゼネカ株式会社主催の講演会にてお話しさせて戴きました。京都大学本庶研の茶谷健司先生の50分の講演は初めて拝聴しましたが、非常に興味深いトピックを3つ、さすがに本庶研、京大がん免疫センターの要となるご研究で感激しました。腫瘍細胞が放出するケモカインによってCD8T細胞がTILとしてリクルートするメカニズム、嫌気性環境下で解糖系にシフトしている疲弊T細胞をミトコンドリア賦活剤で再活性化するアイデア、PD-1療法適応のクライテリアを決めるマーカーの探求をメタボローム解析から行いマルチプルな条件設定で適応の確立を挙げる試み、メタボローム解析から出て来た代謝産物がPD-1療法奏効例の腸内細菌が出している可能性など、どれも素晴らしい内容でした。また、義務だけどと仰いながら半年毎に更新される免疫チェックポイント分子療法を含むがん治療の最新をお話しされた田中文啓先生のご講演も、ご自身の治験データを含めた実際的で分かりやすい内容で、非常に勉強になりました。一方、III期、IV期NSCLCはもとより肺小細胞癌までチェックポイントが第一選択となるケースがあるなど、PD-1療法の怒濤の勢いの圧倒されました。最後に、座長をお執り戴きました北九州病院機構理事長田中洋一先生、アストラゼネカ株式会社の皆さまに感謝申し上げます。


2019年10月12日 第81回日本血液学会学術総会(東京)

MSD株式会社さんのお取り計らいで、日本血液学会学術集会のモーニングセミナーで45分間講演させて戴きました。MSDさんということで、PD-1抗体療法から始まり、日血の需要を考えましてCAR-T細胞療法までを、我々のイメージング研究からの視点でお話し致しました。内容はともあれ、前日から台風19号が接近するためJRも予定運休をする、という日に、午前中は地下鉄は動いていますし、学会からの中止の連絡もありませんからお願いします、とのことで、7時30分入りで8時から話させて戴きました。案の定、9時からの学会の全てのプログラムは中心になったという。しかし、この悪天候と早朝にもかかわらず100名以上の先生方にご来場戴き、非常に有り難く存じますし、やはり血液内科の先生の研究マインドは見習うべきです。座長をお執り戴きました愛媛大学安川正貴先生ありがとうございました。また、ご質問戴きました保仙直毅先生、阪大教授就任おめでとうございます。


2019年09月23日 さきがけ慢性炎症継続領域会議(金沢)

JSTさきがけ「慢性炎症」領域継続会議が金沢大学倉石貴透先生の幹事の下、金沢のしいのき迎賓館にて開催されました。実際にさきがけ研究員として研究費を戴き年2回の領域班会議に参加している間は、現代版「虎の穴」の如く厳しい領域でしたが、その甲斐あってか、既に半分以上のメンバーは教授職に就きご活躍されています。どんな学会や会着よりも緊張感があり、恐らく多くの先生方がそれを感じていて、そのプレッシャーに打ち勝てるにはどうすればよいか、日々研究へのマインドに繋げているのが良く分かります。今改めて見回してみても凄い面子です。領域代表の高津聖志先生、アドバイザーの富山大学戸邉先生、ありがとうございました。


2019年09月18日 第92回日本生化学会大会(横浜)

新学術領域「ネオ・セルフ」共同開催のシンポジウムとして、日本生化学会大会で発表させて戴きました。ネオ・セルフ計画班からは、松本満領域長、阪大末永忠広先生、高知大宇高恵子先生、理研横山茂之先生と私の5名での発表による「T細胞/B細胞を活性化する新しい自己」の広報活動です。生化学会はシンポジウムも含めて多くが日本語の発表で、各シンポジウムも規模が小さめで数が多く、それぞれの自主性や特徴が出し易い構成いなっておりました。並行する沢山のシンポジウムの中で、MHCやTCRに関心のある研究者がどれだけいらっしゃるのかも見当が付きませんでしたが、50名以上の方が参加され、ガチはMHCの質問も多く戴き、我々が考えるMHCとはまた視点の異なるからの味方をされていると感じ、大変勉強になりました。計画班の先生方、お疲れ様でございました。


2019年8月21-23日 第23回日本がん免疫学会総会(高知)

今回の学会長、高知大学免疫学教室の宇高恵子先生のご配慮にて、会長招待の国際シンポジウムで講演させて戴きました。『腫瘍という場』が今回の主題であり、血管新生や腫瘍の場がどのように形成され免疫細胞が浸潤してくるかという阪大高倉先生と宇高先生の演題が2題、次に本年度から日本でも臨床応用が始まったCAR-T療法のメカニズムからのアプローチをAnjanaのラボから先日のScienceの1st authorが、私が1分子イメージングから考察したCARの分子機構を発表致しました。臨床の先生、製薬会社の研究者もMRさんも、大御所の先生も大学院生から若手研究者も、さらに人も資金も増えている現状を感じ、理事長の河上裕先生の人望も含めた求心力もいわんやですが、この分野の勢いを表している学会でした。三重大学の珠玖先生や山口大の玉田先生、信州大の中沢先生はじめ、実際に日本でも様々なCARが動き出していることも勉強になりましたし、インシリコから求めた予測ペプチドと実際の抗腫瘍効果のデータの蓄積から、ネオアンチゲンやがんペプチドワクチンもMHCやTCRとの親和性がこれまでと逆の理解になっていたり、TCR-MHCpの結合ですらそのフレキシビリティーは我々の考えを遙かに上回っていることが分かりました。今回の学会でまた一段と共同研究の可能性も見えて参りましたので、日々の実験からまた新たな発見ができるよう頑張ろうと思います。


2019年8月4日 免疫ふしぎ未来2019(お台場・日本科学未来館)

本年度の日本免疫学学会主催・文部科学省公認の一般市民向け体験型イベント「免疫ふしぎ未来2019」は、2430名もの方々にご来場頂き、成功裡の内に終了致しました。半年間準備に翻弄して頂いた実行委員の方々、当日猛暑にもかかわらずお手伝い頂いたボランティアの方々、総勢100人以上のスタッフの支えなくては出来ないイベントです。アンケートに書かれている沢山の感謝のお言葉はみなさま全員で作り上げたイベントであることを物語っております。また、これまでも長年ご協力いただいているヤクルト(株)さん、今回から新たな企画としてご参加頂いた第一三共(株)さん、MSD(株)さん、東大医学部の学生さん、縁の下の力持ちの三実花サービスさんや富島海運(株)さん、また日本科学未来館のスタッフのみなさまにも感謝致します。
本年度実行委員長として参加し、このイベントがみなさまの暖かい思いやりと自然体の行動の上に成り立っていることを、あらためて実感致しました。
来年度は東京オリンピックと日程も場所も重なるため、1年休会となります。

再来年、ご来場戴いたみなさま、スタッフの方々にまたお目にかかれますことを楽しみにしております。

 


2019年7月2日 慶應義塾大学泌尿器科学教室セミナー Urology Conference at  Shinanomachi −Meet the specialist−(信濃町)

慶應義塾大学泌尿器科学教室教授、大家基嗣先生のお取り計らいで、教室愛での年次セミナーに呼んで戴きました。大学受験では当然慶應の医学部は落ちておりますので、憧れの格上の大学からのお誘いに大変恐縮致しました。大家先生はどんな分野へでもアクティビティーが高く、3年連続慶応医学部のベストティーチャー賞を受賞されるなどざっくばらんなお人柄から現在の人気講座を築かれた以外にも、ディープなサイエンスにもご興味をお持ちであることが随所に見受けられ、多言の通りの日本一アカデミックな泌尿器科でした。といいますのも学術調査官や基礎系の審査員など常にアカデミズムに加わっておられたそうで、植物や酵母にも精通!されている驚きのシンクタンクです。質疑応答も泌尿器科領域が望むColdな実質臓器に対するがん免疫療法の可能性など、楽しい講演の時間を過ごさせて戴きました。最初にご推薦戴きました助教の田中伸之先生、座長を賜りました講師の小坂威雄先生、またこの会をセッティング下さったキッセイ薬品工業の岩坂さん、有り難うございました。


2019年6月29日 東京薬科大学生命科学講義(豊田

本日は東京薬科大学生命科学科3年生の医科学特講のため土曜日の午前中から中央特快で豊田まで行きました。毎年の講義ですが、今年は学生数が半分程度しかおらず、返って話しやすかったと同時に、殆どの学生さんが「起きている!」。講義後に質問に来てくださる学生さんもいらっしゃり、明らかに昨年度とは印象が異なりましたが、まあ

、何十回も同じ話をしていたらそれなりに話術も上がるでしょうし、昨年、本庶佑先生とJim Allisonが「がん免疫」でノーベル医学生理学賞を受賞されたからでしょうか、関心度が違うような気がします。これを追い風に、来年度の卒研はみなさま本研究室へお越し下さることを期待しております。


2019年6月14日 ネオ・セルフ 第7回総括班会議(徳島)

引き続き新学術領域ネオ・セルフ第7回総括班会議を徳島大学蛋白研にて行いました。第3号ニュースレター出版の構想、年明けの若手の会の会場設定、中間評価で課題として上がった事項に対する対策、後期公募班の先生方との融合、共同研究の推進のための方策、などが話し合われました。また、今回を最後にこれまで本領域を支えてくださった学術調査官の近畿大学山縣一夫先生が任期を終了されるとのことです。これからはご自身の領域研究にご注力できますことを感謝を持ってお伝え致します。


2019年6月13-14日 ネオ・セルフ 第5回領域班会議(徳島)

新学術領域ネオ・セルフ第5回領域班会議を徳島大学藤井節郎記念医科学センターにて行いました。領域もいよいよ最後の2年間が始まり、新たに後期の公募班の先生が加わった最初の領域班会議になります。蓋を開けますと7割方の研究室が前期から引き継がれたことになりますが、阪大の保仙直毅先生のCAR-T、国際医療センターの関谷高史先生のNR4A、理研秋山伸子先生の胸腺、自治口丸高弘先生の蛍光プローブ、慶応伊藤美菜子先生の脳炎Treg、阪大山本雅裕先生の膜のネオ・セルフ、東北奥村正樹先生の小胞体輸送系など、新たなネオ・セルフ研究が加わりました。領域全体が良い研究へと進めばと期待します。


2019年4月21日 第73回日本口腔科学会学術集会(川越)

第73回日本口腔科学学会シンポジウム2「リンパ球研究の最新知見とこれから」にて講演させて戴きました。明海大学歯学部嶋田淳教授の大会長の下組織され、同大学病理学草間薫教授からのお誘い戴きました。四国厚生支局にご勤務の並木一郎先生が私の中学時代の同級生であり明解大学歯学部卒だった、というわらしべ長者のような繫がりからです。もうお一人のプレゼンターはILC2の発見者、阪大・理研の茂呂和世先生で、草間先生の恩師の日大歯学部病理学の主催者が茂呂先生のお父様で、草間先生はまだ幼い茂呂和世先生を高い高いしたとのこと。もう偉すぎて、そんなことは出来ません。扁平上皮癌に対して免疫療法が有効であったという知見がありますので、口腔内腫瘍にも適応が広がればと期待します。異分野の難解な話を押し付けたにも関わらずご聴講戴き、歯科口腔外科先生方有り難うございました。


2019年4月10日 名古屋市立大学薬学部免疫学特別講義(名古屋)

今年も名古屋市立大学薬学部衛生学化学分野教授の肥田重明先生のご好意で、大学院の授業の一環として免疫学の特別講義をさせて戴きました。2年振りにお邪魔しましたが、すっかり母校薬学部の実力者になられており、また20名近い学生がラボに配属されておりました。今回は講義室も大きく、以前よりへトロな学生集団となっており、創薬中心に大学で学んだ学生は免疫学の系統講義はおろか、全く触れたことがないようでした。免疫学は難しいという印象を付けてしまい、申し訳ありませんでした。名市大は地下鉄桜通線の瑞穂区役所で下車し徒歩10分程度のところにあります。道すがら桜が近いところで咲き誇っているちょっとした桜の名所ですが、今回は気温が10度を下回る雨降りの日で、風邪をひきました。


2019年3月28日 理研シンポジウム「細胞システムの動態と理論XI」(和光)

本年2019年3月28-29日に理化学研究所和光研究所で理研シンポジウム「細胞動態システムの動態と理論XI」に参加して来ました。シリーズとして毎年、基盤研の佐甲研究室主催で開催されている、生物物理のシンポジウムです。町山先生がLckの1分子イメージングによる動態観察を発表し、横須賀も最後のシグナルのシステムバイオロジーのセッションで座長を執らせて戴きました。蛍光プローブの開発に焦点を於いていたのでしょうか、元京大松田研の小松直貴先生の PI3K—PIP3—mTORC2—Akt—mTORC1—S6Kプローブの話や、名大トランスフォーマティブ生命分子研究所多喜正康先生の超耐光性蛍光色素を用いたオルガネラや脂肪適プローブの話、東邦大生化学村井晋先生のネクロプトーシスバイオセンサーの話などが1時間講演としてありました。猪口才な技ではなく、炭素骨格から変えてプローブの改良を行っているとのことですが、さすが工学部が強い名古屋大学のセンタープロジェクトと大変貴重な情報を得ることが出来ました。


2019年2月5日 免疫ふしぎ未来2019実行委員会(東京医大)

本年2019年8月4日(日)に日本免疫学会主催・文部科学省公認のアウトリーチ活動「免疫ふしぎ未来2019」の日本科学未来館での開催にあたり、同実行委員長としての業務が始まりました。まずは第1回実行委員会を東京医大で開催することから。日本免疫学会科学教育コミュニケーション委員長の理化学研究所久保允人先生、前実行委員長の東京大学渡会浩志先生はじめ、総勢32名の研究者の方々に来学頂き、来年度のイベントに関する骨子につき話し合いを行いました。昨年の2018年は京都大学本庶佑先生がノーベル医学生理学賞受賞を受賞されたこともあり、「がん免疫」を中心として免疫学全体が社会的に注目され、来場者もそういう視点や大きな期待を持って訪れて下さると思います。それに応えるべく若い研究者の先生方のご協力を頂きながら8月までの半年間、イベントの準備をさせて頂く所存です。


2019年1月25日 愛媛大学大学院セミナーImmuno-Oncology Forum

愛媛大学医学部血液内科前教授の安川正貴先生のご好意で、大学院講義に呼んで戴きました。ご退官後も益々精力的にご研究を進められ、血液内科の越智俊元のTCR-T細胞の基礎研究データを楽しく拝聴させて戴き、我々の研究の対象も方向性も同調するところがあり、是非共同研究をさせて戴ければと感じました。食事会では愛媛や岡山の病院事情も伺うこともでき、泌尿器科教授雑賀隆史先生、免疫学教授山下政克先生、座長もお採り戴いた四国がんセンター呼吸器内科部長野上尚之先生、有り難うございました。また、ブリストル・マイヤーズスクイブの加藤寛信様もお手配お心遣い有り難うございました。


c019年1月23日 岡山大学医学部免疫学特別講義(岡山)

今年も岡山大学医学部免疫学教室の鵜殿平一郎先生からご招待戴き、60分授業3コマ連続の特別講義を致しました。TCRシグナルの生化学を2時間と、話した内容を免疫シナプスとマイクロクラスターから視覚的に説明する1時間とで構成しています。3時間の長丁場ですが、4年目となると何となく時間全体をどう組み立てれば良いか、コツが分かって来たような、少しずつ進歩しています。また、昨年2018年は京大の本庶佑先生がノーベル医学生理学賞受賞を受賞されておりますから、学生の免疫学に対する学習意欲も増しているようです。PD-1を含めてた免疫チェックポイントの分子メカニズムを生化学とイメージングの両側面からの解釈で説明し、理解を促しました。寝ている学生さんも昨年より圧倒的に少なく、SykとZAP-70の使い分けや、淘汰される血液型の違いなど、休み時間の質問内容も的を得たものでした。今回の講義で自分自身あらためて気がついたことですが、獲得免疫の講義は、Genomeに刻まれたPathogenとHostの攻防の歴史を年輪を紐解くように解説するということ。学問を突きつけていくと哲学になるのが分かる気がします。


2019年1月11日     新学術領域ネオ・セルフ第6回総括班会議(湯河原)

2019年1月11日(金)、第2回若手の会(第4回領域班会議)の終了後、第6回総括班会議を行いました。議題は中間評価に関する反省です。本年度審査を受ける生物系の領域の中では良い評価ではありませんでしので、終始重苦しい雰囲気。結論的には「ネオ・セルフ」として概念化できるだけの業績と実例が挙げられていないということ。ミスフォールド蛋白質の提示とスギ花粉を提示するMHCのテトラマー化以外の第三の手が必要ということ。今回の若手の会では笹月健彦先生御大が自ら「ネオ・セルフとは何か」という復習や啓蒙を兼ねて講演され、残りの期間もう一度この難題を考え直して、研究の展開に挑みたいところです。学術調査官の近畿大学山縣一夫先生も任期満了で今回が最後の参加とのこと、JSTとのコネクション、多くのアドバイスを戴き、誠に有り難うございました。


2019年1月10-11日 ネオ・セルフ 第2回若手の会(第4回領域班会議・湯河原)

新学術領域ネオ・セルフの第4回領域班会議を兼ねて、第2回若手の会を湯河原ニューウェルシティ湯河原にて行いました。2回目ともなりますと準備戴けた若手の先生方も要領を得ており、プレゼンター、座長、マネージメントも滞りなく進みました。また前回にも増して若手の先生方の質問が多く、座長業務も含め活発が討論が行われました。今回は温泉ということもあり、当然みなさん真っ裸で、湯船でもラボ間の情報交換やサイエンストークがなされておりましたし、入浴後に浴衣での参加になった夕食・懇親会は、より打ち解けた雰囲気での会食となりました。他の領域会議でも使われることが多いとのことでしたが、立派すぎる程の会場や、要領を得たニューウェルシティ湯河原のスタッフの方々に感謝致します。


2018年12月13日 第23回がん化学療法国際シンポジウム(お台場)

毎年、がん研究所がん化学療法センターが主催されている同シンポジウム"New Antitumor Agents under Development in the US, Europe and Japan"に参加させて頂きました。がん研有明病院の呼吸器外科は手術が卓越していると、呼吸器外科出身の私も存じ上げておりましたが、研究所は、がん研究所とがん化学療法センターと旧ゲノムセンターに別れているとのこと。多くのご発表はスモールコンパウンドからの抗がん剤のスクリーニングなど産官連携に基づく製薬の話で、日本の化学療法はここから生まれて来ていたのかと再認識致しました。それでも昨今のがん免疫療法の潮流を受け、免疫関連のセッションが幅を効かせてきているとのこと。発表させて頂いた上に、山口大の玉田先生と阪大の保仙先生の座長までさせて頂き、私にとっては全くの場違いなところAway感を払拭して頂き感謝申し上げます。取り纏められていた、藤田直也センター長、清宮啓之部長、旦慎吾部長、大変お世話になりました。


2018年12月4日 第一三共製薬(株)第1回細胞治療研究所講演会(大崎)

大崎の細胞治療研究所にて「分子イメージングによるT細胞およびCAR-T細胞の活性化とT細胞疲弊のメカニズムの解明」と題する120分のセミナーを開かせて戴きました。複数箇所の中継を含め、想像以上の研究者の方にご参加戴き、大変恐縮致した次第です。受容体分子の高さによって免疫シナプス内の受容体の分布が決定される、などというオタクな話への注目度が高く、それもその筈、ADCやBipolar抗体など抗体創薬の知識と技術では最高の研究者の方々が集まっておられるDaiichi Sankyo。もっと教えて戴ければ良かったと後悔しましたが、一緒にお仕事が出来るよう我々も頑張って、後の楽しみにしておきます。京浜東北線でいつも見慣れていた研究所ですが、敷地内を案内して頂き、駅前開発が続く大崎の大都会の隣にサルやウサギが飼育された頑丈な動物施設があったり、機械やプラスチック製品の段ボールが積み重ねてある大学と殆ど変わらない実験室があったり、とても親近感を持ちました。CMで見るちりひとつ落ちていない真っ白な製薬会社のラボを想像するのは偏見でしょう。


2018年11月30日 第59回日本肺癌学会学術集会(新宿)

本学、呼吸器・甲状腺外科主任教授、池田徳彦先生の会長の下、新宿京王プラザホテルで開催されました。プログラム委員会での話合いで、内科系シンポジウム・ワークショップ15の内、4つは免疫系の話題にすることとなり、日本医科大学弦間学長のご指示にて、シンポジウム12「免疫の基礎・トランスレーショナルリサーチ」を担当させて戴きました。岡山大学免疫学鵜殿平一郎先生には糖尿病治療薬メトフォルミンと代謝と抗腫瘍効果の誘導、理化学研究所藤井眞一郎先生には自然免疫と獲得免疫を同時に活性化することに成功した人工アジュバントベクター、三重大学珠玖洋先生には遺伝子改変T細胞の輸注療法のご講演を頂きました。今のがん免疫のトップを走るメカニズムからトレンスレーションまでをお話しできる先生方です。臨床からは少し難易度の高い内容でしたが、がん免疫に集まる注目度は想像以上に高く、免疫学研究者としては嬉しい限りです。


2018年11月8日 マリア・インマクラダ幼稚園「からだの話」(市原)

一応お医者さんという立ち場もございますので、社会奉仕活動の一環として、これからの世代を担っていくお子様方の教育でもお手伝いをと心がけております。当幼稚園には既に人体模型が常設されており、それに付随する臓器の説明文も先生方が作成してくれています。オバマ大統領も受けておられた知る人ぞ知る“モッンテッソーリ教育”に基づいておりますので、「お仕事」と称して、誰でも好きなときにその説明文を模写して自分のノートを作り勉強することが出来ます。市民講座の講演会では20分を超えるとオーディエンスの集中力がなくなると言いますが、45分の授業の殆どがこどもからの質問攻めで、寝ている子などおりません。こどもの好奇心はどこまで旺盛なものか考えさせられましたが、我々研究者も一般社会人と比較すると相当オタクなことに真剣になる「おとなこども」として見られていると想像しますと、相当幼稚だなと複雑な思いがします。


2018年10月31日 中外製薬株式会社がん免疫勉強会(日本橋)

平素よりお世話戴いている中外製薬株式会社から、免疫学の基礎的知識に関する勉強会のお話しを頂戴しました。抗PD-L1ヒトモノクローナル抗体アテゾリズマブ(テセントリク®)の認可承認販売後、臨床効果や副作用の情報の蓄積に伴い、抗PD-L1抗体の抗腫瘍効果に関するメカニズムをもう一度勉強し直す、という意味合いがあるようです。会社と医者の間を取り持つ製薬会社のMRさんというより、有害事象を臨床の現場から収集するコミュニケイターというスタンスをとっていることから、より勉強熱心であることも確かですが、セミナーの冒頭に安全性コミュニケーション部長さんの「起立、礼」から始まり、日本の規律正しい会社の姿を拝見し非常に頼もしく感じました。


2018年10月9日 三重大学遺伝子・免疫細胞治療学大学院セミナー

日本のがん免疫療法の総本山の1つ、三重大学の珠玖研で講演させて頂きました。勉強不足でしたが、お邪魔して初めて珠玖先生が三重大学第二内科という大所帯の医局の頂点で30年間指揮を執られていたことを知りました。血液内科、検査部、輸血部、感染症科、細胞治療学、がんセンター、免疫療法センター、医学部長から細胞治療のベンチャー企業まで、三重大学の顔を作られたバイタリティーとマンパワーに圧倒されます。セミナーの行程表は余裕を持って作られているのだろうと想像しておりましたが、研究室で2時間、講演1時間20分、質疑応答40分、食事会2時間30分、休み無くディスカッションが続き、その時は疲れも忘れ、がん免疫の奥深い解釈やサイエンスに対する姿勢など勉強させて頂きました。共同研究等でお世話頂くと存じますが、今後ともよろしくお願い申し上げます。実際今の私は愛媛大学血液内科の安川先生に助けて頂いた感がありますが、影の立役者が藤原先生であることを知りましたし、セミナーを企画して頂いた宮原先生は医師として同期でもあり、大変お世話になり有り難うございました。


2018年9月29日 第77回日本癌学会学術総会(大阪)

第77回日本癌学会総会ランチョンセミナー36、MSD株式会社・大鵬薬品株式会社共催の下、「がん免疫と分子イメージング先端的研究」を講演させて頂きました。数年前まで癌とは全くの門外漢の私が、日本の癌研究で最も格式高い学会で発表させて頂くとは全く想像もしておりませんでした。壇上から拝見される癌学会の重鎮の先生方を前に私共免疫チェックポイントとCARのシグナルソームワールドを50分展開させて頂き大変感謝致します。臨床の先生方も多い中、vivoでの現象をどれだけ反映しているか、またこれに続くシグナルソーム研究をどうすすめていけばよいか、そんな方向性を再確認したセミナーとなりました。異分野にも関わらず適切なご質問と会の取り纏めをして頂いた座長の大阪大学泌尿器科教授の野々村祝夫先生、有り難うございました。がん免疫学会とはオーバーラップしない、また違った分野の先生に私共の研究の一端を紹介でき、関係者のみなさまに厚く御礼申し上げます。


MSD Connect がん免疫レクチャー

トップランナー「免疫チェックポイント:ミクロの世界では何が起こっているのか」と題しまして、抗PD-1抗体の作用機序を我々のイメージングの視点から解説した10分間のビデオが公開になりました。詳細はMSD Connectのホームページへ(2018年8月)。


2018年8月5日 免疫ふしぎ未来2018(東京お台場)

本年も2018年8月5日(日)に日本免疫学会主催・文部科学省公認のアウトリーチ活動「免疫ふしぎ未来2018」を日本科学未来館にて開催しました。新学術領域ネオ・セルフとして昨年に引き続きパネル掲示の他、松本領域長がショートトークを行ました。今年のイベントの私の役割分担は出版物責任者とショートトーク責任者です。トークのトピックは「寄生虫ワールド」。慈恵医大嘉糠先生の「何十万年前から寄生虫と共生してきた人類が、最近の50年、突然、虫を排除してしまったものだからアレルギーを起こして当然。人間の免疫系は寄生虫ありきで今のバランスに落ち着いている。」という説得力のあるお言葉。で、アレルギー治療として豚鞭虫を用いているそうです。便移植と似ていますね。今年は特に猛暑の夏ですが、何と来場者は前年からプラス千名の2851名。ご来場のみなさま、ありがとうございました。来年度の実行委員長は私が拝命致しましたので、みなさま今後ともよろしくお願い申し上げます。


2018年8月1-3日 第22回日本がん免疫学会総会(岡山)

MSD株式会社のスポンサードシンポジウムとして『がん免疫療法実用化の時代』〜あなたが抱く基礎・臨床の課題を皆で考える〜で講演させて頂きました。理研時代にお世話になりました岡山大学免疫学教室の鵜殿平一郎先生が学会長として開催される第22回日本がん免疫学会総会です。豪華メンバーに対して門外漢な基礎の免疫学研究者は私しかおらず申し訳なく感じましたが、免疫学からみた「がん免疫」研究を紹介させて頂きました。これまで継続的に行われてきた①がんワクチン・ペプチド抗原・CTLのTCRレパトアの探求と②チェックポイント療法の2つの潮流があり、ワクチンやレパトアもチェックポイント療法との併用や、チェックポイントによってどうCTLが変化するかなど、チェックポイントに関連させて研究が進んでいるのを感じます。また、NGSやCytoFなどから大量に出て来るデータのクラスター解析によって、抗PD-1抗体奏効例と無効例との網羅的比較の中から患者選択や治療予測に関わるデータが出て来ているようです。その中でも、腫瘍微小環境の違いやそれを原因とするT細胞代謝の変化が現在のトピックになりつつあるようです。


2018年7月12日     新学術領域ネオ・セルフ第5回総括班会議(淡路)

2018年7月12日(木)、第1回国際シンポジウムと第3回領域班会議の終了後、第5回総括班会議を行いました。議題は中間報告のヒアリングに対する準備と来年1月に予定している第4回領域班会議つまり若手の会の開催準備の二点です。学術調査官の大阪大学波多賢二先生が任期終了をこの7月に迎えるとのことです。ネオ・セルフの新学術領域班が発足した当初、東京医科大学で行った第1回の総括班会議から3年間、JSTとのコネクション、多くのアドバイスを戴き、大変感謝致します。また若手の会の会場選定など、最後の最後までお世話頂きました。是非次は共同研究等でディスカッションしたいと思います。


2018年7月11-12日     新学術領域ネオ・セルフ第3回領域班会議(淡路)

2018年7月11日(水)と12日(木)の2日間、第1回国際シンポジウムに引き続き、新学術領域ネオ・セルフ第3回領域班会議を開催しました。国際シンポジウムは義務として計画班が進捗状況を説明させて頂きましたが、領域班会議では公募班の先生を中心として日本語で自由な発表をお願いしました。やはり班会議は日本語が一番。情け無い話ですが、母国語の方がよりディープなディスカッションで、班会議とは思えないほど突っ込んだ質問の応酬でした。また、夜は2日間とも若い研究生を中心に23時のタイムリミットまでポスター前での討論が行われていました。その中に、笹月健先生や横山茂之先生などの大御所も混ざっておられ、まさに世代を超えたネオ・セルフ研究という感じが致しました。


2018年7月10-11日     新学術領域ネオ・セルフ第1回国際シンポジウム(淡路)

2018年7月10日(火)と11日(水)の2日間、淡路夢舞台国際会議場にて、新学術領域ネオ・セルフ第1回国際シンポジウムを開催しました。計画班・公募班全班員が参加し、ネオ・セルフをはじめ、獲得免疫系を中心に免疫学の広いディスカッションを行いました。Keynote Lectureとして二人の海外研究者を招待しました。Monash大学のJamie Rossjohn博士からは "Immune sensing of vitamin B metabolites."を、Washington大学St.のKenneth Murphy博士からは "Development, help and cross-prsentation by dendritic cells."を1時間ずつご講演頂きました。KenはUnpublished dataも多く、その人柄に感謝致します。お二人ともネオ・セルフという概念に共感してくださったようで、日本がイニシアティブをとっている研究として「ネオ・セルフ」を世界に発信できたのではないかと思います。


2018年7月1日 ネオ・セルフ ニュースレター第2号発刊

新学術領域ネオ・セルフのニュースレター第2号を発刊しました。今回の内容は、トピックスとして最近のネオ・セルフ研究の知見として論文投稿された先生方(谷内一郎先生、新田剛先生、堀昌平先生)のご研究をフューチャーし、また計画班のこの1年間の研究内容の報告をさせて頂きました。その他、国際交流でワシントン大学に行かれた松本穣先生の手記、J Exp Medのエディトリアルボードになられた山崎小百合先生によるRalph Steinman博士との思い出話など、盛りだくさんです。第2号も無事発刊できましたことに、執筆戴いた先生方に御礼申し上げます。


2018年6月13日 国立がん研究センター東がん免疫セミナー(柏)

築地に続き、国立がん研究センター東病院、免疫TR部門の西川博嘉分野長と冨樫庸介学術振興特別研究員のお招きで、センター内でのセミナーをさせて頂きました。いつもの如く、PD-1のシグナルソームとチェックポイント療法の作用機序に関する先端的分子イメージング研究です。前回の築地では、聴衆の殆どが西川研のコアメンバーでしたので、今回も同様かと、さらにメカニズムに踏みこんだ一時間長のスライド構成にしたところ、東病医院の他科の先生も大勢ご参集戴き、さらに会場の次の予定もあるとのことで、適当に端折っお話しすることとなりました。お聞き苦しい点も多々あったかと思いますが、ご聴講戴きました先生方ご容赦くだされば幸甚です。千葉大学の同級生の、伊藤雅昭消化器外科分野長もご多忙のところお顔を見せて戴き、有り難うございました。しかし、築地も柏も多岐に渡る分野の若い先生方がTRの試料の解析に集まっていて、非常に活気ある研究室、また、今の時代にそのようなモチベーションもアクティビティーも高い若い先生がいらっしゃることに、がん免疫の未来が明るいことと期待しております。


2018年5月18日 第35回日本呼吸器外科学会総会学術集会(幕張)

同会のSS3特別企画「Research mindとCarieer development」にて私の経歴を紹介させて戴きました。人に言えるようなことではありませんが、やはり外科医9年の後、論文1本で医局を離れ基礎研究の道に進んだことは、やはり希有な例なのだと思いますし、こんな無謀な行為は若気の至りだったと、今思うと恐怖の一言です。恐らく保守的で生活第一なんて言っている今の若い先生からは、今後出てこない、基礎に行くMDの最後の学年かとおもいます。ただ、今でこそ、基礎も臨床も分かる人材が重宝がられる、その有り難みを感じております。しかし、医局の先達でもあり、高校の先輩でもあるトロント大学の安福和宏先生、バイタリティー凄すぎます。リサーチャー7人+臨床医8人を抱えて、主に超音波内視鏡のトランスレーショナルリサーチと、年間300例超の肺移植、研究費は年8億円をかき集める。外見はコテコテの日本人ですが、中身は全くのアメリカ人ですから、こんな離れ業が出来る、と我々一般人は割り切って考えるべきと思います。


2018年5月17日 日本がん分子標的治療学会学術集会ランチョンセミナー(東京)

MSD/大鵬製薬共催のランチョンセミナーで「イメージングが拓く免疫チェックポイント分子による細胞活性化の時空間的制御機構」に関するお話をさせて頂きました。がん研有明病院化学療法部の髙橋俊二先生の座長、名古屋医療センター呼吸器臨床腫瘍科坂英雄先生が臨床面でも問題を、私がメカニズムをお話し、一つの話題としてチェックポイント療法の問題点を提供させて頂きました。医師主導臨床試験は氷河期を迎えていて、誰が治験の資金提供するのか、それが全ての結果となっている、闇雲にスピードが上がりすぎていて、臨床医が付いていくのが精一杯、という現在のチェックポイント療法の凄まじい臨床応用のされ方を垣間見ました。お医者さんが誠意を持って判断した結果が治療に結びつく、なんて時代は終わり、情報に流されるように最新の治療方針を選択していかないと、またうっかりしているとそれもまた時代後れになってしまう、そんなせわしい医療の世界になっているようです。


2018年5月15日 千葉大学呼吸器外科吉野一郎教授就任10周年祝賀会(幕張)

私の臨床医としての基礎を育んでくれた千葉大学呼吸器外科の現教授、吉野一郎先生が教授に就任されてから10年が経過しました。九大第二外科から赴任された際は、ご苦労も多々あったかと想像致しますが、既に吉野外科として医局が団結している様を感じ、心強く感じました。あっちゃこっちゃ落ち着きがありませんが若手の先生方も多数所属されておられ、臓器別に再編成されてからは呼吸器外科もメジャー外科と比較されることなく、むしろ56年来の独立した科としての堂々とした振る舞いが感じられるようでした。原発性肺がん手術症例4000例突破とのこと、今後の益々の発展を祈願致します。


2018年4月11日 国立国際医療研究センター 第33回肝疾患研究部勉強会(国府台)

肝炎・免疫研究センター長、考藤達哉先生のお取り計らいにて、1時間のセミナーをさせて頂きました。2月の肝免疫フォーラムからの「免疫チェックポイント」の続きの話です。新宿から移転後の国府台の拠点に初めてお伺いし、病院と研究所が直結し、機械や建物が整備された抜群の研究環境に驚きました。それにも増して、全国から肝疾患研究を志す、たくさんの若手MD研究者が集まっている様は、今の研究離れが進んでいる医学部では稀な素晴らしい研究室だと思います。研究環境も勿論ですが、考藤センター長のご研究・ご業績・お人柄が求心力となっていると感じました。日本一の肝炎研究所ここにありきです。私大医学部の中で、本教室のトランスレーションと基礎とのバランスなど、今後の研究室の方向性の参考にと思います。またお忙しい中ご聴講頂いた、高木智部長、鈴木春巳部長、セミナーを段取り頂いた由雄祥代室長、ありがとうございました。


2018年3月11日 第1回国際がん研究シンポジウム(大阪)

近畿大学腫瘍内科主任教教授の中川和彦先生のご好意で、近畿医大など近畿7大学で構成されております「がんプロ」の国際視ポジウムで、教育講演をさえて戴きました。日本も海外も相当若い先生方が肺がん治療に関心を持たれているんだなあ、という印象でした。TKI登場から約15年が経過し、チェックポイント療法との相乗効果で、肺がんはむしろ内科的治療の奏効する疾患になった、を裏付けることだと思います。がんプロですから臨床からのアプローチが多いのは当然ですが、沢山の検体を網羅的に解析し相関性を考える、という研究がやりやすい訳で、がんのゲノム解析は臨床の方が進んでいると感じます。これもNGSの賜。TKI変異の研究が元となっている、というバックグラウンドもあるからでしょうか。しかし、われわれの領域のシグナルはあまり進んでおりません。恐らく、タンパクは網羅的解析に向いていない訳です。


2018年2月10日 肝免疫フォーラム(東京)

東京医科大学八王子医療センター消化器内科中村郁夫先生のご好意で、免疫との関わりから肝疾患の病態や肝臓の生理機能を紐解こうという研究会に参加致しました。今回が最終12回とのことで、記念すべき回に特別講演をさせて戴き、恐縮に思います。

で、普段気にしていなかった肝臓の各論ではありますが、肝という臓器はは非常に特殊な免疫環境であることを再確認致しました。①肝(肝細胞)は基本的に免疫寛容の性格を持っている。②肝はStellate細胞、Kupfer細胞、NK細胞、NKT細胞など役者が偏りがある。③門脈は流れが遅く細胞接着に有利である。④門脈は栄養素が多く曝露されている細胞の代謝系は特殊である。⑤肝は門脈を介して脾臓からの影響を直接受ける。⑥HCVが治癒する疾患になった現在、肝炎の残された課題は、HBVのcccDNAとなっており、免疫とのバランスの破綻と劇症肝炎の発症のメカニズムが不明である。これからは、こういう視点からも実験を見直してみようと思います。


2018年1月17日 岡山大学医学部免疫学特別講義(岡山)

岡山大学医学部免疫学教室の鵜殿平一郎先生にご招待戴き、1時間3コマの特別講義をさせて頂きました。岡山大学の基礎医学は集中的に学習するようカリキュラムが組まれており、年明けから一気に免疫学の講義と実習が午前午後と隙間無く詰まっています。TCRシグナルを中心とした生化学的なカスケードの話で、私の学生時代は一番苦手なところでしたが、最後まで寝ないで聞いてくださる学生が結構いらして、喋る方としては嬉しい限りです。休み時間に質問に来てくれた学生も的を得た疑問点でした。内容が濃すぎる感じもしましたので、来年はもう少し薄く簡単にモディファイしようとフィードバックに心がけます。写真は医学部正門にある旧校舎ですが、煉瓦の質感と彩色が千葉大医学部の本館ともの凄く似ています。旧医専(旧六)地代の医学部の歴史を感じさせます。


2018年1月10日 ネオ・セルフ 第4回総括班会議(兵庫)

新学術領域ネオ・セルフの第1回若手の会に引き続き、兵庫県立淡路夢舞台国際会議場にて執り行いました。議題は、今回の若手の会の問題定義と解決策の検討、次回班会議兼国際シンポジウムのプラン作成、成果報告のとりまとめ、健全な予算執行状況の確認、次回ニュースレター作成案の検討、アウトリーチ活動の候補策定、などなどです。こういうことも大切と、主催者になると感じます。


2018年1月9-10日 ネオ・セルフ 第1回若手の会(第2回領域班会議・兵庫)

新学術領域ネオ・セルフの領域班会議を兼ねて、第1回若手の会を、兵庫県立淡路夢舞台国際会議場にて執り行いました。プレゼンター、座長、会のマネージメントも若手の先生を中心に準備頂き、消化試合ではない有意義な班会議を行うことが出来ました。質疑応答も盛んになされ、またポスター発表では23時までサイエンス論議に話が弾んだと思います。また7月の国際シンポジウムに向けて、ネオ・セルフ研究が進められれば良いと思います。また、ワシントン大学からご講演にいらしてくださった栄川健先生、さらに国際会議場のマーケティング部門の方々、行き届いたサポート有り難うございました。


2017年12月8日 ネオ・セルフ ニュースレター第1号発刊

新学術領域ネオ・セルフのニュースレター第1号を発刊しました。内容は、この新学術領域を発足させ公募班共々研究を推進していく上での領域代表のメッセージ、計画班12名、公募班21名のネオ・セルフ研究の紹介、第17回国際HLAワークショップのレポート等となっております。ここに無事発刊できましたことに、執筆戴いた先生方に御礼申し上げます。


2017年11月30日 Meet The Specialist 2017特別講演(東京)

慶應義塾大學リウマチ・膠原病内科教授竹内勤先生のお計らいで、同医局内でのセミナーにて、T細胞シグナルのイメージングに関する私共の研究を発表させて頂きました。常務理事というご多忙なお立場故、当日はご出席頂けませんでしたが、代行として同講師鈴木勝也先生に座長を執って頂きました。鈴木先生は私の元のラボ斉藤隆研究室が千葉大に所属していたころ、研究生として参加されていた旧ラボメイトです。膠原病内科を遣り繰りしているお姿を拝見し、益々ご活躍のこと大変嬉しく思いました。セミナーは「自己免疫とはなにか?」という問いを解決しようとされている内科の先生が対象であり、自己抗原に対する応答性のご質問が多く、実臨床をする上ではマウスモデル抗原だけでは不十分な点が多々あることに反省しました。また、鈴木先生が自己免疫疾患を担当されている一方、准教授の山岡邦宏先生は破骨細胞からのアプローチでリウマチの病態解明に挑んでいるそうです。ご教室の研究の広がりを感じた次第です。破骨細胞に発現している分子でもT細胞、特に受容体のインターナリゼーションなどに関与するものは共通していますので、是非今後参考にさせて頂きたいと思います。


2017年11月9日 第71回東邦医学会総会特別講演(東京)

同大学生化学講座教授中野裕康先生のお招きで、同大学の大学院生向け学内発表会で、我々の研究をお話しさせて戴きました。臨床の先生が多い中、難しいと思われがちな免疫学の基礎研究をご理解戴くのは至極難しいのですが、我々の研究のベースはイメージングであり、まだグラフやWestern blotのバンドで構成された展開よりは分かって戴けたようです。基礎の先生からは受容体のクラスタリングや動きのメカニズム、フリーのリガンドとの結合の際の受容体の挙動など、我々のテーマの根源ともなるご質問を戴きました。この会は大学院生教育の一環として、東邦大学が1回3日間、年に3回開催している学内イベントです。文科省の医学教育の推進事業の形であることは間違いありませんが、これをどのように臨床的かつ研究面でも利用し活性化していくか、本学の東京医大医学会総会と同じ様な課題があるのだろうと

、東邦大学の教授陣のご苦労を想像致しました。


2017年10月23日 国立がん研究センター「がん免疫セミナー」(東京)

同センター腫瘍免疫分野・免疫トランスレーショナルリサーチ分野分野長の西川博嘉先生のお招きで、1時間のセミナーをさせて頂きました。セミナーは兎も角として、築地の新研究棟の西川研を案内して戴き、昨今稀に見る充実ぶりに驚愕しました。CyTOFを個人の研究室でお持ちのところは初でしたし、フローサイトメーター、DNAシークエンサー、共焦点顕微鏡、全ての機器が最新鋭かつグレードの高い物が揃っています。文科省と厚労省の予算が桁ひとつ違うということを実感しました。セミナー後はラボの皆様とお食事にご招待戴きましたが、大学時代のアルバイト仲間(知る人ぞ知る駿台予備校箱根セミナー高校生クラス)かつ現在同センター保険社会学研究部部長の山本精一郎先生もいらしてくださいました。30年振りでしたが東大生だった頃とやんちゃぶりはお変わりなく、当時の思い出話に盛り上がりました。生物統計のトップランナーとしてご活躍で、今後お世話になることもあるでしょうし、現状をお伺いし、本学も臨床研究を推進する上で是非整備すべき分野であると思いました。


2017年10月12日 順天堂大学アトピー疾患研究センター学術セミナー(東京)

同センター教授の垣生園子先生のお招きで、セミナー形式1時間半、私共の研究を講演させて頂きました。最近は免疫チェックポイント阻害剤の肺がんへの適応の影響で、呼吸器疾患関連の臨床の先生方への講演が多かったのですが、今回はアレルギー関連のBasic scienceの研究者の方も多く、T細胞受容体のターミネーションを含んだ、T細胞シグナルの惹起から終焉までの副刺激受容体シグナルを含む分子イメージング解析をお話させて頂きました。昔から知られていた抗体による受容体のCapping現象と今のシグナルソームとの関係、受容体分子の運動性とシグナルソームの熱力学的な解釈、AffinityやAvidityとの関連と受容体のクラスター形成、ペア型リセプターと分子の大きさとそれらのクラスタリングの可能性、CD4とLAG3との競合的関係、エンドサイトーシスされたT細胞受容体のリサイクリングの局在と可能性、などなど、かなりマニアックなご質問を戴き、発表者冥利につきる内容でした。ご招待戴いた垣生先生は勿論、会をマネージネントしてくださった北浦次郎先生、安藤友暁先生、そして奥村康先生に厚く御礼申し上げます。


2017年9月21日 上総イムノオンコロジーセミナー(千葉)

千葉県木更津市のかずさカデミアホールにて、上記セミナーが催され、「イメージングが拓く免疫チェックポイント分子」に関して50分間の講演をさせていただきました。千葉大学肺癌研究施設外科時代にお世話戴きました柴光年君津中央病院看護学校長のお取りはからいです。市中病院の先生方には些か難解なイメージを与えてしまい、今後のプレゼンテーションの課題となりました。同時に発表された君津中央病院呼吸器外科部長飯田智彦先生のNovolmabの著効例のお話を拝聴し、これだけのSuper responderもいらっしゃるという実臨床に触れる良い機会でした。私が基礎へ転向する直後からイレッサ等のEGFR-TKIの保険適応が日本で認可され、その時、経口でしかも肺癌のResponseの良さに驚愕致しました。それから14年、TKIは極当たり前の治療薬として扱われ、生物製剤はこれ程台頭して来ています。肺癌の標準治療が大幅に変化したと共に、患者さんや医師、内科と外科、製薬会社や投資家を含めた大きな渦が市場を作っていると感じます。


2017年9月16日 第2回肺癌バイオカンファレンス(東京)

大崎の日本ベーリンガーインゲルハイム社内において、上記セミナーが催され、特別講演として「イメージングが拓く免疫チェックポイント分子」に関して1時間お話しさせていただきました。日本肺癌学会理事長の光冨徹哉教授はじめ、日本医科大学学長弦間昭彦教授など、日本の肺癌治療をリードされている先生方の前で、非常に恐縮ではございますが、思い切りBasic scienceの私の見解を押し付けさせて戴きました。一つ、質疑応答でいい加減なことを口走りましたが、PD-L1の発現は、やはり炎症やIFNgammaをはじめとしたサイトカイン、また低酸素環境下でのHIF1alphaの発現によって転写調節されておりますので、癌環境が発現誘導に寄与していると言ってよいと思います。また、今月号2017年9月のNatureでも、CMTM6などのシャペロン様分子?がPD-1のリサイクリングに寄与し、Post-translationalな調節がなされている、という報告が2報ありましたので、調節機構はさまざまな段階であるようです。あいにく、免疫学の分野より腫瘍でよく研究されているようですが。また、COPDでの肺のStem cellとCancer stemの話、マクロファージ分化不全によって生じる肺胞蛋白症のマクロファージ移植の話、大変興味深く拝聴しました。


2017年8月6日 免疫ふしぎ未来2017(東京)

2017年8月6日(日)に開催された日本免疫学会主催・文部科学省公認のアウトリーチ活動「免疫ふしぎ未来2017」では、昨年に引き続きパネル掲示の他、今年は松本領域長直々ショートトークを行い、昨年以上に「ネオ・セルフ」の活動内容を一般の方々に知って貰えるよう活動して参りました。目的を持って来場された方々ばかりですから、熱心に質問されたり、答える私達にも熱が入ります。ポスターの前では、6時間以上も入れ替わり立ち替わり、昼食をとることもままならない程、見学に来てくださいました。今年も暑い夏休み期間中、1787名のご来場のみなさま、ありがとうございました。


2017年7月29日 長久病院姫路市医師会セミナー(姫路)

姫路市の長久病院にてセミナーをさせて戴く機会がありました。長久病院は脳外科を専門とする50床の姫路の中核病院で、川崎医科大学脳神経外科の関連病院でもあります。コトの始まりは、28年前、私が駿台予備校のチューターとして参加した、高校生対象の箱根の合宿講習1週間(俗に駿台箱根セミナーといいます)に遡ります。そこで、我々大学生が「大学とは、医学部とは」など高校生の素朴な疑問に答えながら、高校生は新たな刺激を受け切磋琢磨を覚えるのですが、長久病院の院長はそこに高校生として参加され、そのご縁でこのセミナーが実現しました。千葉大学の学生時代も後輩に何人かセミナー参加者がおりましたが、東京医大に赴任時も、その時のお礼を言ってくださったお医者さんにお会いしました。中学から教育大附属だった因果でしょうか、今も昔も教育の場に携わる機会に恵まれているようです。


2017年7月25日     高田高等学校一年生の東京キャリア宿泊学習グループ別研修

東京キャリア宿泊学習グループ別研修と題して、三重県高田高等学校の1年生5名が東京医科大学にラボ見学に来ました。校外学習の一貫として、生徒の視野を広げ将来について考えを深めることを目的に、大学や企業を訪問するという内容です。生徒の独自性や自立性を重視しているからでしょうか、訪問先は生徒が自分達で決め、Webを通して情報を集めた後、直接アポイントメントを取り計画を実行するそうです。わずか3時間のラボ見学でしたが、抄読会やラボミーティング、また免疫学やネオ・セルフのコアのデータ等に触れ、高校では想像も付かない研究室の実際を経験できたのではないでしょうか。東京医大見学の後は、各々分散し、セブンイレブンジャパンやJAXAを訪問するそうです。若い内に良い経験を沢山して下さい。また、興味があったらアカデミアの世界にも足を踏み入れて下さいね。


2017年7月23-24日 JSTさきがけ「慢性炎症」継続領域会議(修善寺)

今年の3月で全ての班が終了になったJSTさきがけ「慢性炎症」の継続会議が、東海大学幸谷愛先生、京都大学井垣達吏先生、大阪大学鈴木一博先生の呼びかけで開催されました。活動していた当時から、あまりのハイレベルのメンバーで、とても緊張感のある会議でしたし、劣等生の私としては、気の重い「虎の穴」の思い出ばかりが残っていますが、このガチで議論する中で、研究者としてまたPIとして非常に成長されられ、主催者としての礎を築いてくれました。今回も、Scientificな内容はConfidintialにつき書くことはできませんが、どれもImpressiveな内容で、自分も頑張らねばと鼓舞されたことは間違いありません。今後とも、この研究者の繋がりを大切にし、少しでも追いつけるよう精進したいと思います。また、アドバイザーの高津聖志先生、長田重一先生、戸邉一之先生、古市泰宏先生、お忙しいなか貴重なご意見をありがとうございました。また、JSTの芹沢さん、いつも有り難うございます。


2017年7月1日 日本肺癌学会ワークショック(旭川)

世話人の旭川医科大学呼吸器センター教授大崎能伸先生、近畿大学医学部腫瘍内科教授中川和彦先生、MDS株式会社の関陽一先生の取り計らいで、日本肺癌学会ワークショップに参加させて頂きました。免疫チェックポイント療法によるがん免疫治療のブレイクスルー以降、この分野の進展は目覚ましいものがありますが、チロシンキナーゼインヒビター(TKI)を代表とする分子標的医療薬の適応の再考や世代の進歩から、肺がんが内科的治療でかなり奏功するという事実に驚きました。ボクが臨床を離れる直前、アメリカから直輸入したイレッサを処方してから15年、この間、TKIは着実に成果を上げていたのです。これによって、呼吸器内科の先生方が積極的に肺がんの治療へと尽力される姿勢が感じられ、近い将来にはHCVのようにDrugで解決できる肺癌も出て来るのではないかと思うくらいです。またがんと免疫に関しても、新しいアイデアに基づいたアドバンスを準備しなければならないなと、感じさせられました。今回も千葉大学呼吸器外科教授の吉野一郎先生にお世話になり、医局にも感謝です。


2017年6月21日  平成29年度第3回ネオ・セルフ総括班会議(大阪)2017年6月19・20日の第1回領域班会議に引き続き、翌日6月21日(水)、大阪大学微生物学研究所にて総括班会議を行いました。これまでの2回の総括班会議は領域運営上の事務的な会議でしたが、今回はより領域内での共同研究を促進しようと、領域班会議では議論できなかった生データを用いたサイエンティフィックな内容を議論しました。研究や実際の実験の方向性、共同研究の可能性などが、より明確になったと感じています。


2017年6月19-20日     平成29年度第1回ネオ・セルフ領域班会議(大阪)

2017年6月19日(月)と20日(火)の2日間、大阪大学吹田キャンパス谷口記念講堂にて公募班を加えた最初の会議、第1回新学術領域ネオ・セルフ領域班会議を開催しました。計画班7課題12研究室、公募班21課題21研究室が初めて集まりました。まさに獲得免疫を中心とした日本を代表する免疫学研究室の集まりであり、またプロテオミクス・ゲノミクス・構造学・臨床に即した各分野の先生方も国内のトップを走る方々にご参集頂きました。最新の知見や生産的な意見が飛び交う非常に充実した討論は学会とは異なる領域会議ならではのものです。また、評価員の宮城県立がんセンター菅村和夫先生、東京大学徳永勝士先生、連携研究員の東京大学村田茂穂先生もお忙しい中ご参加頂き、教育的なご指導有り難うございました。次の領域会議は若手中心の会の予定ですが、益々この領域研究が充実したものになるよう進めて参る所存です。


2017年5月22日 EXPERT SEMINAR OF IMMUNOLOGY

東邦大学膠原病内科の亀田秀人先生のご好意で、東邦大学の膠原病内科・生化学・免疫学講座主催にセミナーに参加させて頂きました。Basic scienceそのもので宜しい、とのご指示を戴きましたので、1時間たっぷりT細胞シグナルソームの話をさせて戴きました。各分野の先生から沢山のご質問を戴き、発表者冥利に尽きるところでございますし、このようなBasicでオタクの世界にもご興味戴ける東邦大学の臨床の先生方の懐の深さに感謝する次第です。ブリストルと小野薬品の方々も遅くまで有り難うございました。


2017年4月12日 名古屋市立大学薬学部免疫学特別講義

名古屋市立大学薬学部衛生学化学分野教授の肥田重明先生には私の千葉大学大学院時代に、免疫学の先達として大変お世話になりました。今回は、肥田先生も赴任されて2年になる、肥田先生の母校名古屋市立大学にお邪魔し、免疫学の特別講義をさせて戴きました。薬学部の学生は非常に真面目であるのはどこの大学も同じですが、回収して戴いた私の授業に対する感想や質問も適確なもので、大学のレベルの高さを感じます。初めて知りましたが、名大に薬学部がない分、名古屋の優秀な薬学部志望の学生が集まるそうで、それが大学の士気を高めているようです。地下鉄の駅から大学までの道は、名古屋では有名な桜の名所で、季節も気候も丁度良く、意外なところでお花見が出来ました。


2016年2月20-22日 ベイラー医科大学 遺伝子・細胞治療センターとの共同研究

Baylor医科大学の遺伝子・細胞治療センターのセンター長Brenner Malcolm博士との共同研究を進めています。Malcolm博士はキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)を用いた米国のがんの細胞治療の第一人者です。センター自体が、MD Anderson Cancer CenterやTexas Children’s Hospitalを中核とするテキサス医療センター内にあり、Baylor医科大学やRice大学などと共に医療・研究・教育の大規模拠点を形成しています。ビデオ会議などで交流しておりましたが、国際支援活動を機に直接現地に来ないかというお誘いを受け、今回、現地を訪れました。がん免疫の世界ではなかなか理論先行で研究を進められないこともあり、我が研究室のT細胞シグナルのイメージングには大変興味を示してくれました。また、22名の研究者との個別にディスカッションを行い、ヒトCD19-CAR-T治療が既にオートメーション化されて実際の医療に使われている現場を体験し、非常に有意義な3日間でした。Brennerはじめ、お世話戴いた研究者のみなさま有り難うございました。


2017年2月11日 第14回日本免疫治療学研究会学術集会(東京大学)

東邦大学消化器外科教授島田英昭先生からのお誘いで、第14回日本免疫治療学研究会学術集会で教育講演「イメージングが拓く免疫チェックポイント分子によるT細胞活性化の時空間的制御機構」を担当させて戴きました。昨今のチェックポイント療法の普及に伴い、副作用や適応症例の検討など

、益々そのメカニズムの解明は求められるところです。ただ、PD-1に関しては、世界的にも基礎研究が進んでいない分野で、我々の研究が少しでもお役に立てればと研究をしています。この研究会の副理事長の木村英樹先生は、私の元医局の千葉大学肺癌研究施設外科の大先輩です。木村先生が作製したLAK細胞(肺がん患者さんのリンパ球からがん特異的リンパ球を単離し、インターロイキン2(IL-2)で増殖・活性化させていました)を我々研修医が点滴していたことを思い出します。そんな原点からこの研究会が始まり、今回は400人もの来場者が集まる立派な会になったそうです。


2016年11月16-18日 新学術領域「ユビキチンネオバイオロジー」平成28年度班会議

新学術ユビキチン岩井班の班会議が、北大医学部畠山鎮次先生のオーガナイズの下、シャトレーゼガトーキングダムサッポロで行われました。コアなコミュニティーの先端的な発表を聴き、大変勉強になりました。「これは生体でも起こる現象なんですか?」などという質問に困ったときに聞かれる免疫学会とは異なり、培養細胞だけの実験でも、シグナルだけでも、酵母だけでも、サイエンスとして面白かったらみんながその価値を認める姿勢が、これぞ研究者だなと感じました。蛋白分解を引っ張っていこうという田中啓示先生の思いも強く、その意志にシニアからジュニアまで賛同して研究を展開している領域全体が素晴らしいと思いますし、決して相手を蹴落とそうなどという研究者はいません。研究内容も面白かったのですが、田中啓示先生の「今、オートファジーが盛り上がっていますが、オートファジー分子はたかが20-30個、ユビキチン関連分子は桁違いにあるわけだけら、次にはまたユビキチンの時代が来る。大隅先生のオートファジーの最初の論文はFEBS Journalだったし、派手な論文よりも確実に自分のサイエンスを進めていればいつか世界に認められるときが来る。」、岩井一宏先生の「最初はマニアックなユビキチン研究が、いまや多くの生命現象に普通に入り込んでいる。ユビキチン研究が特別ではなく、そういう時代に来た。」、永田和宏先生の「もっと大股なサイエンスを。埋めるのは誰かにやってもらってもよいじゃない。」という若者を啓蒙するお言葉も心に残りました。それにしても、ガトーキングダムはあらゆるところがファンシーで、3日間だけお菓子の家に迷い込んでしまったようでした。


2016年11月8日 Chronic inflammationがSpringerから発刊されました

科学技術振興機構さきがけ・CREST「慢性炎症」の膨大な成果を、高津聖志先生・宮坂昌之先生の両領域総括のご支援で編集したものです。先日のNHK特集で慢性炎症と疾患がとりあげられていましたが、まさに旬の研究分野のまとめとしては、これ以上のものはないと思います。横須賀は"Chapter: Chronic Inflammation and Adaptive Immunity"に"The Multifaced Role of PD-1 in Health and Disease"として抑制性補助刺激受容体PD-1のT細胞抑制機構とイメージングを紹介させていただきました。先端的で活気ある領域に参加させていただき感謝すると共に、これからもご指導ご支援を頂戴したく思います。

 


2016年9月5・6日 第1回総括班会議・領域会議

2016年9月5日(月)と6日(火)の2日間、東京医科大学にて第1回総括班会議と領域会議を開催しました。これから始まる新学術領域「ネオ・セルフ」 の5年間がより充実したものなるよう、領域運営に関して話し合うと共に、計画班員各々の最新の研究データを発表し、ネオ・セルフの解明に向けて活発な討論 を行いました。海外の学会参加中の先生にはテレビ会議ソフトでご参加頂きました。また、台風11号の九州上陸と重なり、西日本方面の先生方の多くは、予定 を繰り上げて上京して頂きました。これからも、班員一丸となって研究に取り組んで参ります。


2016年8月7日

免疫ふしぎ未来2016

2016年8月7日(日)に「免疫ふしぎ未来2016」でパネル掲示を行いました。免疫ふしぎ未来は、毎年お台場の日本科学未来館で開催する、日本免疫学 会主催・文部科学省公認のアウトリーチ活動です。今回の新学術領域「ネオ・セルフの生成・機能・構造」のスタートに際して、いち早く一般のみなさまに「ネ オ・セルフとは何か?」を説明してきました。暑い夏休み期間中にもかかわらず、小学生から高校の生物先生まで、2000人以上のご来場のみなさま、ありが とうございました。